図書館で借りた本。
自閉症スペクトラムのある子を理解して育てる本 (ヒューマンケアブックス)
ASD本を立て続けにインターネット予約している中、珍しく「貸し出し中」だった。
2016年11月の初版なので、比較的新しい本だ。
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自閉症スペクトラムって?
最初の章が【自閉症スペクトラムって?】から始まる。
それも、すごく分かりやすい言葉で書かれていて、最初の方はカラー印刷で読みやすい。
特徴から脳機能のこと、二次障害のこと、「自閉症スペクトラム」に含まれる障害の説明なども詳しく。
「嫌なことを忘れられない」という困難。
娘にも非常にあてはまります。
はい、出ました、「自己肯定感」。
セルフエスティーム。
幾多の本で言われる言葉。
ここが、本当に大事。
「学校なんて行けなくていい。守ってあげる。あなたが大切」
と心の底から思って、それが子どもに伝わった時、娘は学校へ向かい始めました。
子どものキモチ、大切なかかわり10
2章は、ASDの子どもが日常生活や園・学校で安心して過ごせることを目指す「周りの人の関わり方」のレクチャー。
関わり方の内容は10項目あり、それぞれの中で
- 子どもの気持ち
- これはNG(周りの人の関わり方)
- それはなぜ?
- かかわりのポイント
- 具体的な例
について細かく説明されている。
イラストも多く、理解しやすい。
子ども・家族のケアとサポート
3章は、健診や診断の流れ、相談機関や療育、家族のケアやサポートまで読むことができる。
年代別に見る子育てのポイント
4章は、
- 乳幼児期
- 学童期
- 思春期
に分かれ、それぞれの時期での「相談できる人」「園や学校の選び方」「どのような支援が得られるのか」「家庭での関わりのポイント」が読める。
こんなときどうしたら?
5章は、12人のASDっ子の具体事例を挙げ、気になる姿、それはなぜか?どうしたらいいのか?具体的な対応例、が分かる。
とにかく、ASD初心者にはもってこいの一冊だった。
分かりやすく、対応例や相談先など具体的なアクションも多く、現実的。
子どもの障害のことを他人(親戚や知人)に教える際にも役立つと思う。
この本を渡して読んでもらうのが理解が早い。
その後、その子独自の特性について説明したら、すんなり分かってもらえそうだ。
あとがきより
わたしは、自閉症スペクトラムのある子どもに一番必要なのは、この「安心感」だと考えています。
少し異なる「ものさし」をもって生きていくことは、実はとても大変なことなのです。ですから、その大変さを身近な人が理解し、受け止めてくれること 子どもにとってこれほど心強いことはないでしょう。
(中略)
タイプは異なるけれど、大切に思い合い、支え合う。
この本がそんな温かい関係づくりの手助けになれば、これほどうれしいことはありません。
良い本に出会えました!
監修の田中哲先生、藤原里美先生の名前を記憶して、今後の本選びに反映させたいと思った。
まとめ
自閉症スペクトラムの特性は、だれもがもちうる日常的なもの(P.58)