自閉スペクトラム症の娘の不登校、生き方を考えるブログ

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発達障害の本

アスペルガー症候群の子の学校って?外国の教育システムが分かる本

更新日:

前回の本と同時に借りた本。

自閉症・アスペルガー症候群の子どもの教育

著者は、イギリス人の心理士。
イギリスの発達障害児の教育システムにページが割かれていたりして、日本の一家庭の毎日には関係が薄い部分もあった。
家庭用というよりは、学校の先生や支援者向けかなと感じた。

でも、私がアスペルガー症候群を考える上で(※)、情報として最初に入ってきたことも多い。
その部分の備忘録に。

※現在は「アスペルガー症候群(AS)」の症名では診断されません。
娘は、ASの特徴に当てはまることが多いので、診断の下りた「自閉スペクトラム症」の中で言うならASかな?と勝手な推測です。

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目次

自閉症スペクトラム(ASD)の人を理解するヒント

特定の領域での高い能力(例:言語、学力)は、他の領域での能力(例:身辺処理スキル・自立スキル・対人関係の理解)も同じレベルにあるだろうと思わせてしまう。そして周りの期待が非常に高いので、その期待通りでないと批判と非難が集中し、セルフエスティームが下がってうつ状態になったり、挑戦的行動をとってしまう。(p.16)

↑これは娘そのもので、幼稚園までは集団適応していたし、言語の遅れがなかったので、不登校になるまで発達障害だとは全く気が付かなかった…。
もし不登校が始まった頃に戻れたら、「今まで頑張ったね」と声をかけてあげられるのに。
「普通」だと思って追いつめてしまった。

自閉症スペクトラムの子どもとかかわり、暮らすひとはよい探偵になればよいという。子どもの反応、引き出せる言葉から証拠を集めて、どう対応すればうまくいくかを決めていくのだ。(p.26)

↑同じASDでも、一人一人特性の出方が違う。
本を読んで知識を増やすのは重要だけど、娘をよく見て、娘に合った対応をしたい。

高機能の子どもに診断を知らせると、子どもは自分で有効な方略を編み出し、自分のことを周りに説明できるようになるので有益なようだ。多くの場合、自閉症スペクトラムのあるひとは自分の欠点をはっきり認識していて、セルフエスティームが下がっている。そのひとたちに診断を知らせるのは、セルフエスティームを上げる効果をもつ。また同じ困難を持つひとが他にもいることを知って、サポートグループに加わったり、ウェブサイトを探したりもできる。自分の強みとスキルをはっきり知って、自閉症スペクトラムがあって成功しているひとのことを読んだり、知って、今後の教育や職業を選ぶのにも役立つだろう。(p.43)

↑本人への告知については、慎重にしなければならない。
この部分だけを読むと今すぐにでも告知したくなるけれど、他の本を読んで、告知の時期と内容が大切だと学んでいる最中なので、我が家の告知はまだ先になりそう。

ASDの子どもと学校の関係

自閉症スペクトラムの子どもの潜在能力をプラスに捉え、環境を変えてあげることが、指導する際の効果的方略のようだ。(p.27)

↑今年の担任の先生は、娘への働きかけをすごくしてくださる人で、「普通」じゃない児童への理解があって温かく、本当に感謝している。
そんな先生を信頼したのか、娘は積極的に学校へ行っている。
(授業中の教室には入られないけど)
娘の希望を聞いて環境を変えることに迷いがなく、行動力がある先生で嬉しい。

子どもがいずれ「普通」に振る舞えるようになるだろうと期待する教職員がいるが、多くの点で自閉症スペクトラムの子どもが他の子どもと同じようになるのは不可能で、この期待が軋轢と苦悩のもとになる。(p.59)

↑これは、親である私も気を付けなければ。
元から「普通」が出来るなら、不登校になってない。

「自閉症スペクトラムの生徒にとって有益な学校の特徴」より

  • 生徒の「困難さ」ではなく、興味や長所からアプローチを展開する
  • 教職員と生徒は何をしているか、何をしようとするか、常に明らかにできる

(p.66)

「…をして過ごす1週間」もしくは「…をして過ごす1日」が子どもにとってどういう価値があるのかを評価することは、非常に重要である。提供されていることそのもの、もしくは提供方法がストレス、悩みの種になっていないかを、子どもの視点から見なくてはならない。(p.101)

↑昨年度は、学校にいてもストレスだった節がある。
先生は忙しいのだから、少数派を常に気にすることは出来ない。
細かなところは、親が気づいて確認しなければ。

ASDと将来について

自分の人生をコントロールするようになるには、以下の項目を評価して表明できるように教える方略を立てることが重要である。

  • 好き嫌い
  • 長所、感心、困難
  • 作業の遂行ぶり、ある活動をどのくらい好きか
  • 短期的ニーズ(例:何を着るか、何を食べるか、何をするかなどの決定)
  • 長期的ニーズ(例:就職、生活設計)

(p.103)

小学3年生にはまだ難しいかもしれないけど、自分を客観的に見て「普通」じゃないから落ち込むのではなく、「少数派の自分」と「大多数の他人」との違いを理解することは大事だと思う。
これには、告知が絡んでくるので、もう少し先の話かな。

今は、傷ついた心を癒して、セルフエスティームを高めることが重要。
娘の心身のパワーが回復、充実した頃に、告知しようと思っています。

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