図書館で借りた本。
「幼児編」なので、「子育てのヒント」の内容的に、小学生のうちの娘には年齢オーバーな項目もあったけれど、オールカラーで読みやすかった。
「家族へのサポート」の内容では初めて知ることもあり、有意義だった。
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子育て中の「困った」へのヒント
- おむつが取れない
- 朝の支度に時間がかかる
- 歯みがき・ヘアケアが苦手
- 順番やルールが守れない
- よく迷子になる
など、子育ての「困った」に対するヒント(その行動がなぜ起こるかと、対処法)が明確に書かれている。
発達障害の診断を受けていなかったり、とくに疑わしくも思わない親御さんでも、読んでタメになる内容だと思う。
なぜなら、発達障害の特性は誰でも持ちうるもので、その特性が「軽いので目につかない」か「強く出て育児の困難感を感じるか」の差なので、子育て中の親御さんには「あるある」と共感を得られる項目があるんじゃないかと感じるから…。
「障害」と書かれた表紙にマイナスイメージを持たず、定型発達のお子さんのご家族にも読んでほしいなーと思った。
それも、なるべくお子さんの小さいうちに!
その理由は、後ほど。
参考その他の項目については、Amazonの商品ページ→発達障害のある子と家族のためのサポートBOOK 幼児編に「なか見!検索」機能がついているので試し読みできます。
自尊心の低下を食い止める
この挿絵を見て、「完全にウチだ…」と青ざめた。
娘は、小学1年生の初期に登校渋りがあり、その際に、「発達障害やASD」のことを何も知らず、強制登校をさせてしまった。
そして本人は、自分で言っていた。
「●●ってダメなんだ…」
誓って言うが、親は一度も「〇〇はダメな子だ」と口にしたことはない。
娘は学校へ無理矢理行かされて傷つき、行けなくて口論になること、自分だけ「普通」に登校できないことから、「自分ってダメなんだ…」と思い込み、自分に自信が持てなくなっていたのだと思う。
自閉スペクトラム症の人は、「嫌な体験がデジタル記憶となってどんどん蓄積(※)」する。
定型発達の人は、時間の経過と共に嫌な記憶が薄まったり、自分に都合よく美化することもできる。
※自閉スペクトラム症の理解と支援 ―子どもから大人までの発達障害の臨床経験から―より
ASDの娘は、苦しかったんだと思う…。
特性に気が付かずに、毎日ツラい体験をさせてしまい、本当に後悔している。
その結果は、小1と小2の不登校(年間30日以上の欠席&本人の希望)。
小3では欠席日数はほぼゼロ、毎日元気に登校するけれど、教室に入られない&給食食べられない。
本人の「自分自身ネガティブ発言」はだいぶ減ってきたけれど、セルフエスティーム(※)の完全回復はまだ遠いのかも…。
そこで、発達が気になるお子さん(幼児期)の親御さんには、少しでも早くこの挿絵のことを知ってほしいと願う。
※セルフエスティームについては以下の記事に書いています↓
-
発達障害の子が20歳になった時の生活の質の確保、LSTを学ぶ
ASDの診断が下りて、すぐに図書館へ行く機会があり、一番最初に手に取った本。 発達障害児への ライフ ...
きょうだいのケア
この本を読んで、初めて知った、発達障害のある子のきょうだいはケアする必要がある点。
その角度からきょうだいを見ることは初めてで、目からウロコだった。
うちには妹がいる。
幼稚園がお休みの日は、本来なら家でゆっくりしたり遊びに行ったり、妹が好きなように過ごすことのできる日でも、姉の学校へ付き添い登校する親について行かされている。
妹は、姉のように登園拒否もなく順調に園生活を楽しめていて、色々な面で姉と違うので、おそらく、定型発達の子だ。
そんな妹は、学校での滞在を楽しんだり、姉の給食を少し分けてもらって喜び、「早く学校へ行きた~い」と能天気だけど、確かに、姉の出来事に巻き込まれている。
姉と親が、学校のことなど真剣に話し合っている時は、申し訳ないけど、ほったらかしだ。
入学後は、授業中廊下にいる「普通じゃないお姉ちゃん」の妹として、困ることもあるかも…。
きょうだいのケアは絶対に必要。
忘れてはいけない。
家族のケア
- 子どもが理解できない
- 子どもに愛情がもてない
- やりがいがない、楽しみがない
などは、今まで感じて悩んできた。
でも、主人の理解や支えをもらい、なんとか乗り越えてきた。
診断名が下りたこれからは、
- 子どもの障害のことを周囲にどこまで話したらいいかわからない
- 親戚に理解されない
- 子どもの将来のこと
など、知りたいことがたくさんある。
今後、悩むこともあるだろう。
この本では、今まで考えにも及ばなかったこと、今後の展望などたくさん知ることができて、よかった。
ただ、幼児編だったので、続きの「小学生編」も気になるところ。
市の図書館には無かった…。