自閉スペクトラム症の診断が下りた直後の頃の話。
「放課後等デイサービス」でSST(ソーシャルスキルトレーニング)を受けられる事業所を見つけたので、行ってみるか迷った。
必要書類や手続きなどを教えてもらいに役所へ出向いた際、職員とは別に「相談員」という年配の方がいて、同席してよいか確認された。
私はもちろんOKして、職員から事務的な手続きの話を聞いていた。
話が一段落着いた時に、相談員が「私から少しお話させてもらってもよろしいでしょうか」と語り出した。
その話がすごく温かくて、じんわりと心に届いた。
忘れないように備忘録。
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状況
話を伺った時の状況です。
障害の程度や状況が同じお子さんには、話の内容がマッチングすると思います。
娘(小学校3年生)
- 1、2年は不登校の時期があった
- この頃、毎日別室登校(一人で登校)
- 自閉症スペクトラム障害(ASD)の診断が下りた
- 全検査IQ120台後半
- 休み時間や放課後は友達と遊ぶ
相談員の話
親ができること
娘さんは、友達もいて、学校へ行けている。
発達障害児としては、それはすごいことです。
人間関係は、遊ぶことで自然と身につきます。
親御さんに今できることは、
「訓練」「トレーニング」ではなく、
娘さんが学校で心地よく生活できるか・過ごしやすくなるのか、を調整することです。
子どもは、
- 何を必要としているのか
- 何に困っているのか
- どんなサポートがほしいのか
を、自分で言えない
から、
親が、
- 学校と連携すること
- 理解者を増やすこと
が、重要です。
訓練について
娘さんの障害レベルなら、
「前に言ったでしょ」とか「もう〇歳だから」とか関係ない。
幼い子に語りかけるように、我が子に話す。
- 親子が冷静に話せること
↓ - 信頼関係が良くなる
↓ - 友達とのやりとりにも良い影響が出る
あえて「訓練」をするというなら、
「本人が困った時に発信できる」ようにすることくらいです。
ドクターが言った、娘さんの「訓練」に該当するのは、おそらく「通級」でしょう。
「放課後等デイサービスは特に、障害の程度が重いお子さんがいたりして、自分がそこに入れられる苦痛・違う感があるかもしれない。
これは私の意見ですので、一度親御さんだけで見学に行かれてください。」
発達障害の子に花を咲かそう
発達障害の子は、
- 「禁止系」で言われると苦しい
- 「ダメ出し」も良くない
なぜか?
否定感に囚われ、自分ができないヤツだと思い込むから
いちど、「そっか、嫌だったのね」など、クッション置き、同調して受け止める。
本人が落ち着いてから「じゃあ、どうする?」と訊く⇒おたずね育児
- 同調・受け止め・おたずね育児で、心が通じて、花が咲く
↓ - ほめる・励まし
↓ - できることが増えて、花が咲く
↓ - ほめる・励まし
↓ - 1に戻る⇒だんだんと花が大きくなる
※花が咲く…子どもの能力・笑顔が広がること
感想
診断が下りて心が落ち着かなかった頃に、相談員さんに励まされ、お話しできて、すごく助かった。
人柄も、春の日のお日様のような温かな方で、涙が出そうになった。
この方の講演会などあれば絶対参加したいと思ったほどだ。
「何かありましたら、いつでも連絡くださったら良いですよ」と言ってくださったのだけど、年配の方だったので、次に連絡した時には退職されてるかも…と少し寂しくなった。
実際は、この後トラブルが起こったり、主治医から病院でSSTが出来るよと言われたり、タイミングが良かったので、診断の延長上でSSTを始めることになりました。(詳細記事)